NHKのヒューマニエンスを見て思ったこと。
仕事を辞めて暇になった日曜日の深夜。
夜勤が入る前に見れていた「日向坂で会いましょう」を見る機会が出来た。
「あぁ、これがやっぱり俺の生きがいだ」
足りなかったのはこれだ、と言わんばかりの幸福を感じる。
一日中寝ていたので寝ずに次の面白い番組を探す。
NHKにチャンネルを移した。
この時間帯なので再放送だったが初めて見る番組だった。
司会が織田裕二で人間の仕組みを過去から現代、進化の過程を科学で解明していくと言った番組の内容だ。
こういったスケールのでかい話は大好きだ。
サメ以外のほとんどの生物が塩分濃度が0.9%になっているがその理由は詳しく分かっていない、など塩に関する回だった。
とても面白く、やはりNHKの番組は学問を面白く、見やすくしてくれるものとして大きな価値のあるものだと実感した。
前置きが長くなったが、言いたいことはこの番組が面白かったということではない。
番組の最後に、先生がこれからの展望を語ったところだった。
まだまだ分かっていないことが多いからそれを研究していきたいと熱意を持って語っていたのだ。
大人になっているなと実感する魔もなく歳を取っている自分に足りないものを突き付けさせられる時間だった。
目先の快楽に逃げて過ごしていた毎日、やりたいことも「めんどくささ」「スキルのなさ」「お金が足りない」「交友関係がない」と言い訳し続けてきた数年間。
最初はあったはずの「やりたいこと」が分からなくなっていた。
それは就職活動、就職してからとても実感した。
そしてまたここで突き付けられたのだ。
先生は生き生きとしていた。
歳を言い訳にせず、自分のやりたいこと、課題がはっきりしていてそれを具体的に、熱量を持って話す事が出来ていたのだ。
自分はどうだろうか。
やりたいことはたしかにある。
だが全部漠然としていて、確かな理由はあるのか怪しい。
もっとも具体的にやりたいことについて語れるほど熱量はなかった。
自分に足りないのはこれだ。
塩についての知識だけではなく自分の人生観すら考えさせてくれるNHKには感謝しかない。